魂友(ソールメイト)


 《序 章》突然の電話

 「ところで、お名前は?」
「重盛と申します」
その女性は、落ち着いた声で名前を答えた。
「重盛」という名を聞いた瞬間、時計の針が恐ろしいほどのスピードで逆回転を始め、一瞬にして35年の年月を遡(さかのぼ)った。そこで記憶の奥深く底に沈む「重盛」という名前にたどり着く。すると「重盛」という名が大きく弾けるほどに膨らみ、そして浮かび上がってきた。